「若者は学ぶことに長けているが、それ以上に学ぶことを避けることにも長けている」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“The young are adept at learning, but even more adept at avoiding it.”

日本語訳

「若者は学ぶことに長けているが、それ以上に学ぶことを避けることにも長けている」

解説

この名言は、若者の知的潜在力と、それに反して現れる怠惰や回避の傾向を、P・J・オロークらしい皮肉を込めて表現している。前半では「adept at learning(学ぶことに巧み)」と述べることで、若者が本来的に持つ柔軟な吸収力や順応性の高さを肯定している。しかしすぐに後半で、それを積極的に活用しないどころか、むしろ巧妙に避けてしまうという逆説を提示している。

この言葉の背後には、現代社会における若者文化や教育のあり方への批評がある。スマートフォンやSNSに囲まれた環境では、情報へのアクセスは容易になったが、それが深い学びへとつながらない現実もある。つまり、学ぶ能力はあっても、それをどう使うかは別の問題であり、意欲や目的意識の欠如が学習の回避につながっているという示唆である。

この名言は、教育者や親世代にとっては若者の育成における本質的なジレンマを突きつける一言であり、若者自身にとっては自らの知的怠慢への自覚を促す警句ともなりうる。能力と行動が一致しないことへの風刺と、期待と失望が同居する複雑なまなざしが、この簡潔な一文に凝縮されている。

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