「アフガニスタンの問題は、土地というより水である。本来は乾燥した国だが、水は十分に流れているものの、有効に利用されていないのだ」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”The problem in Afghanistan is really not so much land as water. It’s a dry country with ample amounts of water running through it, but not to good enough effect.”

日本語訳

「アフガニスタンの問題は、土地というより水である。本来は乾燥した国だが、水は十分に流れているものの、有効に利用されていないのだ」

解説

この言葉は、P・J・オロークがアフガニスタンの根本的な課題を地政学や戦争の問題ではなく、資源管理の問題として捉えた視点を示している。彼は、アフガニスタンが乾燥地帯でありながら水資源に恵まれているにもかかわらず、それを効率的に利用できていないことを指摘する。つまり、問題は自然条件そのものではなく、水を管理し農業や生活に役立てる仕組みの欠如にあるというわけである。

この発言の背景には、アフガニスタンが長年直面してきた農業の脆弱さ、インフラ不足、そして社会不安がある。戦争や政治的混乱に注目が集まりがちだが、オロークはあえて基本的な「水」という要素に目を向け、持続可能な開発や資源利用の失敗が国家の不安定さを支えていることを強調している。

現代に応用すれば、この言葉は資源の存在そのものよりも、その利用方法と制度設計こそが国家や社会の安定を左右するという普遍的な教訓を与えている。水や食料、エネルギーといった資源を「どう使うか」に失敗すれば、豊かに見える国でさえ困難に陥る。オロークの観察は、開発とガバナンスの関係をシンプルに突いた指摘として価値を持っている。

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