「堅物たちはあまりに厳しい自動車衝突基準を導入したせいで、いまでは家族全員を乗せて電柱の上から落とした車でないと買えなくなってしまった」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“The killjoys initiated automobile crash standards so rigorous that we can’t buy a car that hasn’t been dropped from the top of a phone pole with our whole family strapped inside.”

日本語訳

「堅物たちはあまりに厳しい自動車衝突基準を導入したせいで、いまでは家族全員を乗せて電柱の上から落とした車でないと買えなくなってしまった」

解説

この名言は、現代の安全規制の厳しさを皮肉たっぷりに風刺している。ここでの「killjoys(堅物・興ざめな連中)」とは、過剰な規制や慎重主義によって楽しみや自由を損なう人々を指している。オロークは、自動車の安全基準が現実離れしてしまっている様子を、極端な比喩であざけっているのである。

彼のユーモアの本質は、合理性を超えた官僚主義への不信にある。車の安全性が重要であることは否定しない一方で、「度を越した完璧主義は実用性を失わせる」との警告が込められている。実際、技術革新と規制強化のせめぎ合いは、現代の産業において普遍的なテーマでもある。

この名言は、安全志向が極端になるとコストや選択肢の自由が奪われる可能性を示唆している。オロークのような自由主義者にとって、規制の暴走は市民の選択の自由や生活の柔軟性を脅かす脅威なのである。その皮肉な言い回しは、読者に笑いを誘いながらも、制度のバランスという重要な問題を考えさせる力を持っている。

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