「一部の納税者は、新聞業界への救済措置が主にリベラルなエリートに恩恵を与えるという理由で反対するかもしれない。そして、報道学校出の小僧たちの記者キャリアに補助金を出すくらいなら、彼らにはピース・コーに参加してアフリカでロバート・ムガベに『真実を語る』べきだったと言いたくなる納税者の気持ちも責められない」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“Some taxpayers may object to a print journalism bailout on the grounds that it mostly benefits the liberal elite. And we can’t blame taxpayers for being reluctant to subsidize the reportorial careers of J-school twerps who should have joined the Peace Corps and gone to Africa to ‘speak truth to power’ to Robert Mugabe.”

日本語訳

「一部の納税者は、新聞業界への救済措置が主にリベラルなエリートに恩恵を与えるという理由で反対するかもしれない。そして、報道学校出の小僧たちの記者キャリアに補助金を出すくらいなら、彼らにはピース・コーに参加してアフリカでロバート・ムガベに『真実を語る』べきだったと言いたくなる納税者の気持ちも責められない」

解説

この発言は、新聞業界救済案への皮肉と、現代ジャーナリズム批判を込めたP・J・オローク独特の毒舌的ユーモアである。彼は、税金を使って新聞業界を救済することに対して、多くの納税者が感じるであろう不公平感や反発心を代弁しつつ、それを痛烈な比喩で表現している。

ここで登場する「J-school twerps(報道学校出の小僧たち)」という表現は、未熟で理想に偏った若い記者たちへの蔑称であり、彼らの活動が「ムガベに真実を語る」といった空想的理想主義に満ちた行為に等しいと皮肉っている。オロークはこうした道徳的優越感を帯びた報道姿勢を風刺しており、それが実際の社会的・政治的有用性に乏しいことを強調している。

また、彼が取り上げたムガベは独裁政権の象徴的存在であり、そこに向かって「真実を語る」と言う行為は、自己満足的で空虚なジャーナリズムの象徴とされる。この発言は、単なる報道への不信ではなく、リベラル・エリート主導のメディア構造と公的資金の使途に対する保守的懐疑を、辛辣な言葉で表している。

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