「『真面目さ』とは、大学に通わされた『愚かさ』のことだ」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”Seriousness is stupidity sent to college.”

日本語訳

「『真面目さ』とは、大学に通わされた『愚かさ』のことだ」

解説

この名言は、過剰な真面目さや学問的権威への鋭い風刺であり、P・J・オローク特有の逆説的ユーモアが光る一言である。ここでいう「seriousness(真面目さ)」は、単なる誠実さや熱意ではなく、冗談も通じず、形式や正論に固執して思考の柔軟さを失った態度を指している。そしてそれを「stupidity(愚かさ)」と断じたうえで、「sent to college(大学に送り込まれた)」と皮肉ることで、学問や教育の名のもとにかえって思考が硬直化する様子を描いている。

この言葉には、学歴や知識が必ずしも知恵や賢明さに結びつくわけではないという冷めた認識が込められている。知的権威が増すほど、かえってユーモアや常識から遠ざかり、愚直な制度主義や道徳的ドグマに陥る危険をオロークは見抜いている。

現代社会においても、「真面目な議論」の名のもとに独善的で堅苦しい言説が支配する場面は多い。オロークのこの名言は、そうした風潮に対して、笑いと軽快さこそが知性の証であるという逆説的価値観を示しており、真の賢さとは、深刻さに自覚的でいられる余裕を持つことだと伝えている。

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