「リチャード・ニクソンは、ジャーナリズムにとってこれまでで最高の存在だった。つまり、彼は実に素晴らしかった。もうこれ以上ひどくなりようがないと思ったその時に、さらにひどくなったのだから」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”Richard Nixon was the best thing that ever happened to journalism. I mean this guy was wonderful. Just when you thought he could get no worse, he got worse.”

日本語訳

「リチャード・ニクソンは、ジャーナリズムにとってこれまでで最高の存在だった。つまり、彼は実に素晴らしかった。もうこれ以上ひどくなりようがないと思ったその時に、さらにひどくなったのだから」

解説

この名言は、政治スキャンダルと報道の関係性に対する痛烈な風刺である。P・J・オロークは、ニクソン元大統領を皮肉を込めて「ジャーナリズムにとって最高の存在」と称しているが、これはニクソンが次々と問題を起こしたことによって、メディアが常に格好のネタを得ていたことを意味している。

「Just when you thought he could get no worse, he got worse.」というフレーズは、驚きと失望が交互に訪れる政治の滑稽さを表現しており、読者に強い印象を残す。ニクソン政権は、ウォーターゲート事件や敵対者リスト、秘密録音など、報道機関が権力を監視する意義を体現する絶好の題材を数多く提供した。オロークはその皮肉を「wonderful(素晴らしい)」という言葉で裏返してみせている。

この名言は、現代においても政治的不正とメディア報道のダイナミクスを考えるうえで示唆に富んでいる。腐敗や虚偽は社会にとって有害だが、それを明るみに出す機会でもある。オロークの言葉は、悲劇的な現実を笑い飛ばしながら、言論の力とその裏にある滑稽さの両方を照らし出す風刺の本質を体現している。

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