「公立学校はアメリカという理念を築き、アメリカ人に基本的な知識を教え込んできた。そのアメリカ的な産物であるインターネットを見るかぎり、基本的な知識だけで満足するのが人々の望みらしい」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“Public schools helped create the idea of America and inculcate Americans with a few rudiments of knowledge. To judge by that very American item, the Internet, a few rudiments is all anyone cares to have.”

日本語訳

「公立学校はアメリカという理念を築き、アメリカ人に基本的な知識を教え込んできた。そのアメリカ的な産物であるインターネットを見るかぎり、基本的な知識だけで満足するのが人々の望みらしい」

解説

この名言は、アメリカの教育制度と現代の情報文化に対する辛辣な皮肉である。オロークはまず、公立学校の役割として、「アメリカという理念の形成」と「最低限の知識の伝達」を肯定的に評価している。しかし後半では、それが「最低限にとどまったまま」であることを、インターネットの使われ方を通して揶揄している

ここで言及される「インターネット」は、膨大な情報にアクセスできるにもかかわらず、浅く断片的な知識ばかりが求められている現実の象徴である。本質的な理解や深い教養よりも、即効性や娯楽性を重視する文化に対する批判が込められている。

この発言は、教育の目的が「国民をつくること」から「消費者をつくること」へと変質してしまった現代社会への警鐘と捉えることができる。インターネット社会においても、真に学ぶ姿勢と深い知性が求められているというメッセージを、ユーモアを交えながら提示しているのである。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「P・J・オローク」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る