「人間はアリでもハチでもない。我々は集団で思考したり、愛したり、生きたり、死んだりはしない」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”People are not ants or bees. We do not reason or love or live or die collectively.”

日本語訳

「人間はアリでもハチでもない。我々は集団で思考したり、愛したり、生きたり、死んだりはしない」

解説

この名言は、P・J・オロークによる個人主義の擁護と集団主義への批判を端的に表現した言葉である。彼は人間と社会性昆虫であるアリやハチを対比させることで、人間が本質的に「個」として存在し、感じ、判断する存在であることを強調している。

アリやハチは集団のために生きることが本能的に組み込まれた種であり、その生死や行動はコロニー全体の維持に従属している。これに対してオロークは、人間の営み――理性、愛情、人生、死といった本質的な行為――はすべて個人の意志と経験に根ざしたものであり、集団によって代行されたり共有されたりするものではないと主張している。

この発言は、全体主義、国家主義、あるいは過剰な社会的同調圧力への警鐘としても読むことができる。オロークは、人間の尊厳とは個人としての自律と選択にあるという信念を明確にし、一人ひとりの存在の重みを集団の名のもとに希薄化させてはならないという警告を、冷静かつ力強く伝えているのである。

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