「バビロンやエジプトの遺跡に見られる政府の最も初期の証拠は、浪費された納税者の金によるジッグラトやピラミッドにすぎない。それは当時のTARP資金や即効性刺激策だったのだ」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”Our earliest evidence of government, in the ruins of Babylon and Egypt, shows nothing but ziggurats and pyramids of wasted taxpayer money, the TARP funds and shovel-ready stimulus programs of their day.”

日本語訳

「バビロンやエジプトの遺跡に見られる政府の最も初期の証拠は、浪費された納税者の金によるジッグラトやピラミッドにすぎない。それは当時のTARP資金や即効性刺激策だったのだ」

解説

この言葉は、古代文明の巨大建造物を現代政治の経済政策に皮肉を込めて重ね合わせた比喩である。P・J・オロークは、バビロンのジッグラトやエジプトのピラミッドを「壮大な無駄遣い」と捉え、それを現代の景気刺激策や救済プログラム(TARPや公共事業)に相当するものと表現している。ここには、政府が歴史を通じて納税者の資源を浪費し続けてきたという辛辣な批判がある。

背景として、TARP(不良資産救済プログラム)は2008年の金融危機時に導入された大規模救済策であり、「shovel-ready stimulus programs」はオバマ政権が推進した即効性のある公共投資を指す。オロークはこれらを「古代の権力者が労働力と資源を注ぎ込んだ建造物」と同列に並べることで、文明が変わっても政府の本質は変わらないというアイロニーを示している。

この名言は現代社会においても示唆的である。公共事業や救済策は一見して必要であり有効にも見えるが、長期的に見れば浪費や非効率の象徴とされることもある。オロークは、政府の支出を常に疑いの目で見る必要性を強調し、歴史を参照することでその普遍性を訴えているのである。

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