「ジャーナリストであることの数少ない利点の一つは、軍隊にいないということだ」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”One of the few benefits of being a journalist is that you’re not in the Army.”

日本語訳

「ジャーナリストであることの数少ない利点の一つは、軍隊にいないということだ」

解説

この名言は、職業比較を通じた風刺である。オロークはジャーナリストという職業に対して必ずしも高い評価をしておらず、その利点は限定的だと述べる。しかし唯一の救いとして「軍隊に所属していないこと」を挙げることで、軍務の厳しさと、ジャーナリストの相対的な自由を浮き彫りにしている。皮肉とユーモアを交えながら、両者の職務環境の違いを強調しているのである。

背景には、軍隊の規律と危険、そして報道の自由という対比がある。アメリカ社会において軍人は尊敬を集める存在だが、その職務は命の危険を伴い、規律に縛られた生活を余儀なくされる。一方ジャーナリストは批判や風刺を行う余地があり、少なくとも「従軍して命を危険にさらすことはない」という点で優位にある。オロークはその差異を、職業選択における一種の「消極的な利点」として表現している。

現代に応用すると、この言葉は自由とリスクの対比を示唆している。戦場取材のジャーナリストは例外だが、一般的には軍人より安全で自由度の高い環境にある。しかし同時に、ジャーナリズムもまた社会的責任を負い、権力と対峙する危険を伴う職業である。オロークの皮肉は、職業選択における比較の相対性を示しつつ、軍務の過酷さを浮かび上がらせているのである。

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