「もちろん、誰も投票を禁止したいとは思わない。投票はスポーツや娯楽の目的で引き続き利用可能であるべきだ。しかし、明らかに制限すべき種類の投票もある。たとえば『アサルト投票』のように、唯一の目的が他者を傷つけることであるようなものだ」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
”Of course, no one wants to ban the vote. Voting should remain available for sporting and recreational purposes. But certain types of votes clearly should be curtailed – ‘assault votes,’ for example, in which the only purpose of the vote is to harm others.”
日本語訳
「もちろん、誰も投票を禁止したいとは思わない。投票はスポーツや娯楽の目的で引き続き利用可能であるべきだ。しかし、明らかに制限すべき種類の投票もある。たとえば『アサルト投票』のように、唯一の目的が他者を傷つけることであるようなものだ」
解説
この名言は、銃規制をめぐる議論を投票制度にたとえた風刺である。オロークは、アメリカでしばしば行われる「銃は全面禁止すべきではないが、危険な銃器は規制すべきだ」という議論をパロディ化し、それを投票に当てはめている。投票を「娯楽やスポーツ」と皮肉りつつ、「アサルト投票」という表現で銃規制論争に見られる「アサルトライフル」の議題を連想させているのである。
背景には、アメリカの銃規制問題と民主主義への懐疑がある。銃規制の議論が繰り返される一方で、民主主義においても「有害な投票」や「感情的な投票」が社会に混乱をもたらすことがある。オロークは、この二つの問題をユーモラスに重ね合わせ、制度の限界を批判しているのである。
現代に応用すると、この言葉は民主主義の質の問題を考えるきっかけになる。投票権そのものは守られるべきだが、ポピュリズムや扇動によって「他者を害するための投票」が行われると、制度は健全さを失う。オロークの風刺は、銃規制論争をなぞりつつ、民主主義における責任ある投票行動の重要性を示しているのである。
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