「ルネサンス期に実際に発明されたものはそれほど多くない——近代文明を除けば」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
“Not much was really invented during the Renaissance, if you don’t count modern civilization.”
日本語訳
「ルネサンス期に実際に発明されたものはそれほど多くない——近代文明を除けば」
解説
この名言は、ルネサンスの影響力の大きさを逆説的に讃える、P・J・オローク特有のアイロニーに満ちた言い回しである。表面上は「発明されたものは少ない」と述べつつ、「近代文明」という最大級の成果を一括りで「除外」している点がユーモラスである。
ルネサンス期には、実際には多くの芸術作品や科学的知見、技術革新が生まれたが、それらを個別の発明ではなく「文明全体の再構築」として扱うことで、そのスケールの大きさを皮肉的に強調している。つまり、「あまり発明はなかった」と言いながら、「現代社会の基盤すべてがそこから生まれた」とほのめかすのだ。
この発言は現代においても重要な示唆を含む。文化的変革や思想的覚醒は、個別の発明以上に人類全体の方向性を決定づける可能性があるという点である。ルネサンス期の「人間中心主義」や「合理主義」の萌芽が、結果として現代の科学、政治、芸術、教育制度などあらゆる分野に影響を与えたという文脈を理解すれば、このユーモアの奥にある洞察の深さが浮かび上がる。
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