「アメリカ人に中国製品を買わせているのは誰でもない」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“Nobody is making Americans buy Chinese goods.”

日本語訳

「アメリカ人に中国製品を買わせているのは誰でもない」

解説

この名言は、アメリカの対中貿易赤字や製造業の空洞化に対する不満に対して、消費者自身の選択の責任を鋭く突いた発言である。P・J・オロークは、中国製品がアメリカ市場に溢れている原因を、中国政府の陰謀や不公正な貿易慣行に求めるのではなく、安い製品を求めて自発的に購入するアメリカ人自身にあると指摘している。

この言葉は、経済現象を陰謀や外的要因だけで説明しようとする風潮への批判であり、自由市場における消費者の意思決定が結果として経済構造を形作っているという、リバタリアン的な現実認識に基づいている。オロークは、「強制されていないのに選んでいる」という構造の中にこそ、問題の核心があることを示している。

この名言は、グローバリゼーションと消費主義の交差点における責任の所在を問い直す一言である。安価な商品を求めた結果として国内産業が失われるのなら、その帰結は消費者自身の選択の積み重ねによって生まれたものだというオロークの主張は、「不満を言う前に自分の買い物を見直せ」とでも言いたげな厳しくも的を射た皮肉となっている。

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