「アルカイダの構成員やその仲間、取り巻きたちへの虐待も私の道徳的関心の一つには数えられる。だが、それは10億1番目の関心事である」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
“Mistreatment of al Qaeda members and their friends and hangers-on is something I number among my moral concerns. But it’s number 1,000,000,001.”
日本語訳
「アルカイダの構成員やその仲間、取り巻きたちへの虐待も私の道徳的関心の一つには数えられる。だが、それは10億1番目の関心事である」
解説
この名言は、テロリストに対する人権問題への冷笑的な距離感を表している。P・J・オロークは、人道的価値観が重要であることを認めつつも、それを誰に対して適用するかという優先順位には現実的な差があることを強調している。
「number 1,000,000,001」という誇張された数値は、彼にとってその問題がほとんど関心外であることを皮肉を込めて示している。ここには、残虐行為を容認しているわけではないが、それを深刻な問題として論じることに価値を見出していないという姿勢がある。つまり、道徳的判断は相対的なものであり、敵対者への配慮には限界があるという現実主義が滲んでいる。
この言葉は、テロとの戦いの中で生じる倫理的ジレンマを端的に表しており、抽象的な道徳原理が常に最優先されるとは限らないという現代の複雑な国際政治の現実を浮き彫りにしている。正義と安全保障の狭間で、どこに線を引くかという感覚そのものが、個人や社会の価値観を反映しているのである。
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