「ジミー・カーターは――今でもなお――アメリカ史上もっとも『元大統領らしい』元大統領だ。彼を選んだことが、今でも信じられない。この間抜けをだ。彼はそれなりに頭も良く、善意もあった。でもアメリカ大統領になる準備ができていたかといえば、それは野球の統計を暗記している『変なおじさん』レベルだった」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
“Jimmy Carter was – he still – he remains to this day America’s most ex of ex-presidents. You just can’t believe that we elected this doofus. He was a bright enough guy and sort of well-meaning. But he was about as prepared to be president of the United States as your goofy old uncle, you know, the one that memorises baseball statistics.”
日本語訳
「ジミー・カーターは――今でもなお――アメリカ史上もっとも『元大統領らしい』元大統領だ。彼を選んだことが、今でも信じられない。この間抜けをだ。彼はそれなりに頭も良く、善意もあった。でもアメリカ大統領になる準備ができていたかといえば、それは野球の統計を暗記している『変なおじさん』レベルだった」
解説
この名言は、ジミー・カーターの政治的資質と大統領としての適性を、辛辣なユーモアと比喩を用いて厳しく評価したものである。P・J・オロークは、「most ex of ex-presidents(元大統領の中でも最も「元」らしい)」という表現で、カーターの任期後の存在感の強さと同時に、在任中の頼りなさを対比的に描き出している。
「doofus(間抜け)」「goofy old uncle(変なおじさん)」という語は、人格的には憎めないが、国家のリーダーとしては致命的に頼りない人物像を想起させる。特に「野球の統計を覚えているおじさん」という比喩は、知識は豊富だが実務能力やリーダーシップには欠ける人物の典型として機能しており、カーターの「善良だが無力」という一般的な批評を戯画化している。
この発言はまた、選挙における国民の判断ミスや、候補者の「人のよさ」と「統治能力」を混同する危険性を示唆している。オロークは、カーターを「いい人だが大統領にしてはいけないタイプ」と位置づけ、政治に必要なのは人の良さだけではなく、冷静な判断力と実行力であるという皮肉な教訓をユーモアの中に込めている。
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