「政治の言葉において『希望と変革』という言葉が意味するものはただ一つ、『大きく肥え太った政府』である」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”In the language of politics, there is only one translation for the phrase ‘hope and change,’ to wit: ‘big, fat government.’”

日本語訳

「政治の言葉において『希望と変革』という言葉が意味するものはただ一つ、『大きく肥え太った政府』である」

解説

この名言は、政治スローガンの実態を暴く皮肉である。オロークは「hope and change(希望と変革)」という響きの良い言葉を、結局は政府の権力拡大を正当化するための婉曲表現だと断じている。つまり、理想的な言葉で大衆を魅了しつつ、実際には国家の介入が強まるだけだという批判である。

背景には、オバマ大統領が2008年の選挙で掲げたスローガン「Hope and Change」がある。この言葉は多くの有権者に希望を与えたが、保守派やリバタリアンの立場からは、医療制度改革や景気刺激策などを通じて政府の規模が拡大する口実にすぎないとみなされた。オロークの発言は、その保守的懐疑心をユーモラスに表現している。

現代に応用すると、この言葉は政治家のレトリックに対する批判的視点を促す。選挙戦では「希望」「変革」「正義」といった抽象的で前向きな言葉が多用されるが、実際に行われる政策は増税や規制強化など国民生活に直接影響を与えるものである。オロークの皮肉は、政治スローガンを鵜呑みにせず、その裏にある現実的な意味を見抜く必要を示しているのである。

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