「わが国の短い歴史の中で、4人の大統領が撃たれ、5人が心労で死に、1人が弾劾され、もう1人が辞任に追い込まれた。そして、他に手がないときには、選挙を開いて人格を暗殺する」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“In our brief national history we have shot four of our presidents, worried five of them to death, impeached one and hounded another out of office. And when all else fails, we hold an election and assassinate their character.”

日本語訳

「わが国の短い歴史の中で、4人の大統領が撃たれ、5人が心労で死に、1人が弾劾され、もう1人が辞任に追い込まれた。そして、他に手がないときには、選挙を開いて人格を暗殺する」

解説

この名言は、アメリカ政治における極端な権力闘争と世論の厳しさを皮肉たっぷりに表現している。「撃たれた」「心労で死んだ」「弾劾された」「辞任に追い込まれた」という具体的な出来事の列挙は、単なる歴史的事実の羅列ではなく、アメリカ国民と政治の間にある不穏な緊張関係を浮き彫りにしている。

特に注目すべきは、最後の「選挙を開いて人格を暗殺する」という一節である。これは現代の選挙が政策論争ではなく、候補者の人格攻撃やスキャンダル暴露に偏重していることを風刺している。メディアやSNSの発達により、選挙戦はますます感情的・扇動的になり、候補者の私生活や過去の失言が武器として使われる傾向が強まっている。

この言葉は、民主主義の根幹である選挙制度が、建設的な議論の場ではなく、破壊的な人格攻撃の場になっている現実への警鐘でもある。P・J・オロークらしいユーモアとアイロニーに満ちたこの表現は、民主主義の成熟と自浄能力の必要性を読者に突きつけている。

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