「大企業に対する政府の規制がなければ、エンロンやワールドコム、タイコのような企業の経営者たちは、投資家から何百万ドルもの金をだまし取っていたかもしれない」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“If it were not for government regulation of big corporations, executives at companies like Enron, WorldCom, Tyco, they could have cheated investors out of millions.”

日本語訳

「大企業に対する政府の規制がなければ、エンロンやワールドコム、タイコのような企業の経営者たちは、投資家から何百万ドルもの金をだまし取っていたかもしれない」

解説

この名言は、一見すると政府規制の正当性を主張するように見えるが、P・J・オローク特有の皮肉な文体を理解すれば、その裏にある逆説的なユーモアが浮かび上がる。実際には、これらの企業スキャンダル(とりわけエンロンやワールドコム)は政府の規制が存在する中で起きたという事実に注目すべきである。

したがって、オロークは「規制がなければもっとひどかったはずだ」という常套句を使いながら、すでに酷い事例が現実に存在していることをあえて述べることで、規制の無力さや形骸化した政府介入の滑稽さを批判している。つまり、制度があっても不正は止められなかったという皮肉が込められている。

現代においても企業不正は後を絶たない。この発言は、形式的なルールだけで倫理が守られるわけではないという警鐘であり、また同時に規制の存在を過信しすぎることへの警告でもある。オロークは、皮肉を通して社会制度の限界に自覚的であることの重要性を訴えている。

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