「人々が経済的事実に向き合わないだけでなく、むしろそれに向き合わないことが目的であるかのような場所があるとすれば、それはワシントンである」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”If ever there were a place where people not only tend not to face economic facts, but it’s almost their purpose not to face economic facts, it’s Washington.”

日本語訳

「人々が経済的事実に向き合わないだけでなく、むしろそれに向き合わないことが目的であるかのような場所があるとすれば、それはワシントンである」

解説

この言葉は、P・J・オロークによるワシントン政治への痛烈な批判である。彼は、首都ワシントンでは政治家や官僚がしばしば経済の現実を無視し、自らの政策的都合や理念を優先することを指摘している。つまり、経済的事実を「理解できない」のではなく、「理解しようとしない」あるいは「無視することを役割としている」かのように振る舞うという皮肉である。

背景には、政府支出の拡大、財政赤字、ロビイストによる影響など、現実の経済状況と乖離した政治的意思決定がある。オロークはこれを「ワシントンの文化」として描写し、政策の場が必ずしも理性や経済合理性に基づいていないことをユーモラスに暴いている。

現代的に応用するなら、この名言は政治と経済の乖離への警鐘である。財政赤字や景気対策をめぐる議論でも、しばしば事実より党派的な論理や人気取りの政策が優先される。オロークの皮肉は、政治において「事実を直視する勇気」がいかに欠けがちかを浮き彫りにし、私たちにも批判的視点を持つことを促している。

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