「イスラム教が良い宗教でありながら、イスラム主義者が悪であるということを人々が理解するのは難しいと思う。イスラムに触れたことのある者ならそれを理解できるし、それは蛇使いと日曜朝に教会へ行く人々の違いを理解するのと同じである」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”I think it’s been hard for people to understand how Islam can be a good religion, and yet the Islamists are evil. Those of us who have had experience with Islam understand this, just as we understand the difference between snake handlers and people going to church on Sunday morning.”

日本語訳

「イスラム教が良い宗教でありながら、イスラム主義者が悪であるということを人々が理解するのは難しいと思う。イスラムに触れたことのある者ならそれを理解できるし、それは蛇使いと日曜朝に教会へ行く人々の違いを理解するのと同じである」

解説

この名言は、宗教そのものと過激な信奉者との違いを明確にしようとした発言である。オロークは、イスラム教という宗教自体は健全で価値のあるものである一方、イスラム主義者(イスラミスト)はそれを歪め、暴力的に利用していると指摘する。これは、信仰と過激思想の区別をつける重要性を強調した言葉である。

背景には、冷戦後から9.11以降にかけてアメリカ社会で強まったイスラムへの不信や偏見がある。多くの人々がイスラムそのものを危険とみなす傾向にあったが、オロークはジャーナリストとしての経験から、日常的な信仰としてのイスラムと過激派との違いを理解していた。彼はこの違いを、キリスト教における極端な儀式(蛇使い)と一般的な礼拝の違いになぞらえて説明している。

現代的に見れば、この発言は宗教理解における一般化の危険性を示唆している。過激派の存在を理由に宗教全体を否定するのは誤りであり、信仰を持つ人々の多様性を理解する必要がある。オロークの言葉は、宗教と政治的過激主義の区別を見失わないことの大切さをユーモラスに、そして鋭く指摘しているのである。

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