「私は書く題材として『興味深いこと』があるのが好きだ。そして『興味深い』と言うとき、それはたいてい『悪いこと』を意味している」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
”I like to have interesting things to write about. And when one says something is ‘interesting,’ one almost always means ‘bad.’”
日本語訳
「私は書く題材として『興味深いこと』があるのが好きだ。そして『興味深い』と言うとき、それはたいてい『悪いこと』を意味している」
解説
この名言は、ジャーナリズムや作家業における「面白い話題」の裏にある現実の皮肉を軽妙に突いている。P・J・オロークは、自分が「興味深い」出来事を求めるのは職業的な理由からであり、そういった出来事はほとんどの場合、社会の混乱、不幸、矛盾といった「悪いこと」であると認めている。
「interesting(興味深い)」という言葉は、一見ポジティブで中立的に聞こえるが、実際には多くの場合、予期せぬ出来事、問題、対立、災難など、人間のドラマが潜んでいるものに使われる。この名言は、そうした言葉の二面性――表面的な語感と実際の意味の乖離――を鋭く見抜いている。
現代においても、報道や文学、SNSで話題になるものの多くは、「良いニュース」ではなく「悪いニュース」である。オロークはこの現象を通じて、人間の注意を引くものとは何か、そしてそれを「面白がる」側の無自覚な残酷さや好奇心をも批評している。この名言は、書く者・読む者の双方に向けられた自嘲と警鐘として、静かに深い問いを投げかけている。
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