「アメリカ車の死をフェミニズムとフェイスブックのせいにする。私は共和党員だから、何でもフェミニズムか共産主義者のせいにするのだ」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”I blame feminism and Facebook for the death of the American automobile. I’m a Republican, so I blame everything on feminism – or commies.”

日本語訳

「アメリカ車の死をフェミニズムとフェイスブックのせいにする。私は共和党員だから、何でもフェミニズムか共産主義者のせいにするのだ」

解説

この名言は、政治的偏見と責任転嫁の風刺である。オロークは、自動車産業の衰退という複雑な問題を、フェミニズムやSNSといった全く異なる要素のせいにするという不条理な論理を、あえて共和党員の立場を誇張して表現している。ここには、党派的な人々が自分の嫌うイデオロギーに全ての責任を押し付ける滑稽さを皮肉る意図が込められている。

背景として、アメリカ車の競争力低下は1980年代以降、海外メーカーの台頭、石油危機、技術革新の遅れなど複合的要因によるものであった。しかし政治的言説では、敵対する思想や文化潮流がスケープゴートにされることが多く、オロークはその風潮をユーモラスに批判しているのである。

現代に応用すると、この言葉は複雑な社会問題を単純化し、イデオロギーの敵に責任を押し付ける危険を示している。経済不振や社会不安を「フェミニズム」「共産主義者」といったレッテルで説明するのは容易だが、解決にはつながらない。オロークの皮肉は、問題を理解するにはスケープゴート探しではなく、現実的で多角的な分析が必要であることを示唆しているのである。

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