「民主党はアメリカが世界の強国であることを嫌う。なぜなら、世界的な強国であることは『国家』に力を与え、民主党自身には力を与えないからだ」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”Democrats hate America being a world power because world power gives power to the nation instead of to Democrats.”

日本語訳

「民主党はアメリカが世界の強国であることを嫌う。なぜなら、世界的な強国であることは『国家』に力を与え、民主党自身には力を与えないからだ」

解説

この名言は、アメリカの国家主義と党派政治の対立構造を、P・J・オロークが保守的な視点から挑発的に要約したものである。ここでオロークは、民主党が国の強さや覇権に否定的であると断じ、その理由として、国家に力が集中すると、自党の理念や政策の優位が薄れると見なしているからだと主張している。

「world power gives power to the nation instead of to Democrats(世界の強国であることは、民主党ではなく国家に力を与える)」という構文には、国家主義 vs. 政党利害という二項対立が意図的に示されており、特に民主党が国の力を自らの政治的影響力と切り離して見ているという批判が込められている。これは、外交や軍事力をめぐる民主党の慎重姿勢や多国間主義的アプローチを、「国家の弱体化を望んでいる」と見る保守派の典型的な視点である。

この名言は、党派的分断が深まる現代アメリカ政治の象徴的表現とも言える。オロークの皮肉は、国家の利益と政党の理念が必ずしも一致しないという政治の現実を浮き彫りにしており、それを痛烈かつ挑戦的なユーモアで包むことで、思考停止ではなく議論を誘発する効果を持っている。保守・リベラル双方にとって、「誰のための力か」を問う言葉として捉えることができる。

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