「企業の腐敗には生態学的な利点がある。それは、2000年ごろには絶滅危惧種と思われていた『民主党員』という種の保護に一役買っている」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“Corporate corruption has ecological merits. It’s helping to preserve that species known as Democrats – thought to be endangered as recently as the year 2000.”

日本語訳

「企業の腐敗には生態学的な利点がある。それは、2000年ごろには絶滅危惧種と思われていた『民主党員』という種の保護に一役買っている」

解説

この名言は政治的皮肉と生態学的比喩を巧みに融合させた、P・J・オローク特有のユーモアに満ちた批評である。彼はここで、企業の不正行為を一種の自然現象として捉え、それが皮肉にもリベラル派政党である民主党の存続に貢献していると主張している。

背景には、2000年前後のアメリカ政治の混乱と、企業スキャンダル(エンロン事件など)によって民主党が企業批判を通じて政治的勢力を回復した状況がある。オロークは、民主党が本来批判すべき企業の腐敗から恩恵を受けているという逆説を指摘している。これは、道徳的正義と政治的利益が一致しない現実を風刺していると言える。

この発言は現代にも通じる。たとえば環境問題や格差是正を掲げる政治勢力が、実際には大企業からの資金援助に依存している構造に対する批判としても読める。オロークは、清廉さを売りにする勢力が腐敗によって生かされるという皮肉な事実を、あえて「絶滅危惧種の保護」という生態学的言語で表現することで、その偽善と矛盾を際立たせている

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