「敬虔さが望めないときは、清潔さがより重要になる」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“Cleanliness becomes more important when godliness is unlikely.”

日本語訳

「敬虔さが望めないときは、清潔さがより重要になる」

解説

この名言は、ことわざ「清潔は神に近づく道(Cleanliness is next to godliness)」を逆手に取り、宗教的・道徳的な高潔さが期待できない社会において、せめて表面的な清潔さだけは保とうとする皮肉を表している。P・J・オロークは、信仰や倫理が衰退する現代社会の空洞を笑いに変えている

「godliness(敬神・敬虔)」が失われた状況とは、宗教的信念、道徳観、あるいは精神的な高みが失われた社会状況を指す。そうした時代においては、人々は内面よりも外面、精神性よりも見た目の清潔さに重きを置くようになる。つまり、中身がないからこそ、せめて見た目を整えようとするという皮肉な指摘である。

この言葉は現代社会への痛烈な風刺としても読める。信仰や倫理の語られ方が空虚になり、代わりに清潔感や衛生といった「外面的な善」が過剰に重視される風潮への批判でもある。オロークはこの短い言葉で、社会の道徳的退廃と表層的な価値基準の転倒を鋭く突いている。

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