「アメリカが建国されたのは、皆がより良い人間になるためではない。好き勝手な存在になれるために建国されたのだ」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“America wasn’t founded so that we could all be better. America was founded so we could all be anything we damned well pleased.”

日本語訳

「アメリカが建国されたのは、皆がより良い人間になるためではない。好き勝手な存在になれるために建国されたのだ」

解説

この名言は、アメリカの建国理念を道徳的理想主義から解き放ち、個人の自由と自己決定の精神に根ざしたものとして再定義する、P・J・オロークらしい強烈な自由主義的宣言である。彼は、アメリカが「より良くなるため」の国家ではなく、「何者にもなれる」自由のための国家であることを強調することで、道徳的押しつけや社会的規範への従属を拒む立場を明確にしている。

「we could all be better(より良くなる)」という表現は、共同体的・進歩主義的な価値観(善き市民、道徳的成長)を象徴するが、オロークはそれに対して、「we could all be anything we damned well pleased(好き勝手な存在になれる)」という奔放で個人主義的な自由の価値観を対置している。これは、政府や社会が市民を「改善」しようとする傾向に対する反発と、自己決定の擁護でもある。

この言葉は、現代においても響く「自由とは他者の期待に応えることではなく、自分の望むように生きることだ」というリバタリアン的理念を明快に表現している。オロークは、アメリカ的自由の本質とは「より良く」ではなく「より自由に」であることを、あえて挑発的な言葉遣いで語っているのである。

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