「アメリカは、離婚、非嫡出、カジュアル・フライデーといった安っぽさに夢中な国のように見える」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“America gives every appearance of being a nation besotted with trashiness – divorce, illegitimacy, casual Fridays.”

日本語訳

「アメリカは、離婚、非嫡出、カジュアル・フライデーといった安っぽさに夢中な国のように見える」

解説

この言葉は、現代アメリカ社会の文化的退廃や価値観の変化に対する辛辣な批評である。「trashiness(安っぽさ、俗悪さ)」という語に、P・J・オローク特有の軽蔑と皮肉が込められている。ここで挙げられている「離婚」や「非嫡出」、「カジュアル・フライデー」は、本来互いに異なる文脈に属するが、いずれもかつての伝統的価値観の崩壊を象徴するものとして一括されている。

特に、カジュアル・フライデーのような日常的で一見無害な習慣すら、文化の軽薄化の証左として見なされている点が重要である。これは、形式や規律のゆるみが社会全体のモラルや責任感の希薄化と連動しているという、保守的な視点からの文明批評である。

この名言は、現代の自由なライフスタイルの普及が、真の進歩か、それとも退行かを問う問題提起とも読める。自由や多様性を称える現代社会にあって、どこまでが健全な価値観の変化で、どこからが堕落なのかという線引きは曖昧である。オロークのこの一言は、その曖昧さにあえて直言を突き立てる挑発的な観察である。

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