「すべての宗教的信仰者は免許制にすべきだ。意見や見解を持つにふさわしい能力があるかを確認し、創造論やフラット税制のような、なんでもかんでも信じ込まないようにするためである」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
“All religious believers should be licensed to make sure that they are competent to hold opinions and viewpoints and that they don’t believe in just any old thing, such as creationism or a flat tax.”
日本語訳
「すべての宗教的信仰者は免許制にすべきだ。意見や見解を持つにふさわしい能力があるかを確認し、創造論やフラット税制のような、なんでもかんでも信じ込まないようにするためである」
解説
この言葉は、信仰と知的責任の関係を皮肉たっぷりに風刺している。「免許制」という行政的で非宗教的な概念を、宗教信者に適用しようとする発想そのものが不条理であるため、強烈な逆説的ユーモアが込められている。
ここで例示されている「創造論(creationism)」と「フラット税制(flat tax)」は、どちらも現代社会で議論を呼ぶトピックであり、論理的・科学的根拠を欠くと批判されることが多い信条や政策である。オロークは、宗教的信念の自由がときに理性や常識を逸脱する危険があることを、過激なまでのレトリックで強調している。
この名言は、自由と規制、信仰と合理性の間にある緊張関係を露呈させる。何を信じるかの自由には、何を信じてしまうかの危うさも伴うという現代的な問題提起を、極端な制度設計の仮定(=免許制)を通して浮き彫りにするのが本句の技法である。信教の自由を前提とした社会において、「無知を装う自由」と「信じる責任」のバランスを問い直す刺激的な一節である。
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