「これまでのポピュリズム運動はすべて政府に何かを要求してきたが、ティーパーティーは『もっと少なくしてくれ、政府は引っ込んでくれ』と言っている。それは勇気づけられる光景だ」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”All previous populist movements were demanding things from governments, whereas the Tea Party is saying, ‘Give us less, go away.’ That’s heartening to see.”

日本語訳

「これまでのポピュリズム運動はすべて政府に何かを要求してきたが、ティーパーティーは『もっと少なくしてくれ、政府は引っ込んでくれ』と言っている。それは勇気づけられる光景だ」

解説

この名言は、アメリカ政治におけるティーパーティー運動の独自性と、それに対するP・J・オロークの共感を明確に示している。ティーパーティー運動とは、2009年以降に広がった小さな政府・減税・財政保守を掲げる草の根的な保守運動であり、従来の「政府にもっと与えてほしい」と訴える大衆運動とは異なる方向性を持っていた。

オロークはこの運動の本質を「Give us less, go away(もっと少なく、立ち去れ)」という言葉に凝縮し、それを自立・自由・反官僚主義の象徴として肯定的に捉えている。「That’s heartening to see(それは勇気づけられる)」という評価には、国家に依存するのではなく、政府の縮小を望む姿勢にこそ健全な民主主義があるという信念がにじんでいる。

この言葉は、単に一つの運動を称賛しているのではなく、「国民の自由」と「政府の役割」の関係に対する原則的な問いを含んでいる。オロークは、ポピュリズムが「もっとくれ」という要求ではなく「もう要らない」という拒否に転じたことを、成熟と自律の兆しとして受け取っている。この名言は、現代政治における権力の在り方と国民の態度を再考する契機を与える風刺的賛辞である。

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