「記憶とは、私たち全員が携えている日記である」

オスカー・ワイルド
オスカー・ワイルドの名言
  • 1854年10月16日~1900年11月30日
  • アイルランド出身
  • 作家、詩人、劇作家
  • 『ドリアン・グレイの肖像』『真面目が肝心』『サロメ』などの小説、戯曲、詩を執筆し、ウィットに富んだ社会批評とユーモアを通じて、19世紀後半のイギリス文学に大きな影響を与えた

英文

“Memory… is the diary that we all carry about with us.”

日本語訳

「記憶とは、私たち全員が携えている日記である」

解説

オスカー・ワイルドはこの名言で、記憶を「日記」にたとえ、個々の体験や感情が一人ひとりの中に残る私的な記録であると表現している。人は日常の出来事や出会い、感動や悲しみを脳裏に刻み、それが自分だけの「日記」として存在している。紙やデジタルに残された日記とは異なり、記憶は各自の心に秘められ、個人の経験や視点が色濃く反映されているものである。この言葉には、記憶が人間にとってどれだけ大切で、個々の人生を豊かにするものなのかを示すワイルドの洞察が込められている。

この名言は、現代においても記憶と自己認識の関係について考えさせる。人間のアイデンティティは過去の体験や記憶によって形成され、その「日記」にあたる記憶が一人ひとりの人生の軌跡を形作っている。ワイルドの言葉は、記憶が単なる過去の出来事の記録ではなく、自分を理解し、自分自身を構築する重要な要素であることを示している。ワイルドの言葉は、記憶がいかにして個人のアイデンティティや価値観に影響を与え、未来への指針となるかを考えさせる。

また、この名言は、個人的な記録としての記憶と共感の力についての洞察も提供している。ワイルドは、各人が異なる「日記」を持っているために、他者の記憶や経験を理解することが難しくなる一方で、共感の力によってそれぞれの「日記」を共有し、他者の視点や感情を理解し合うことの大切さも示唆している。この名言は、記憶が他者と自分をつなぐ架け橋としても機能し、個人の経験が共感を通じて他者にも豊かさや理解をもたらす可能性を再認識させてくれるものである。

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