「私は殉教者として死に、天国で神に会うために戦っている。我々の戦いはいまアメリカ人に対するものである」

オサマ・ビンラディン(画像はイメージです)
ウサーマ・ビン・ラーディン(画像はイメージです)
  • 1957年3月10日~2011年5月2日(54歳没)
  • サウジアラビア出身
  • イスラム過激派指導者、テロ組織アルカーイダの創設者・指導者

英文

”I’m fighting so I can die a martyr and go to heaven to meet God. Our fight now is against the Americans.”

日本語訳

「私は殉教者として死に、天国で神に会うために戦っている。我々の戦いはいまアメリカ人に対するものである」

解説

この言葉は、死を恐れず殉教を至高の目的とする過激思想の危険性を示している。殉教を神聖視することで、暴力行為や自己犠牲を正義の行いとして肯定する構造が作り出されている。特に「天国で神に会う」という表現は、死後の報酬を動機付けとして現世での破壊的行動を正当化する典型的なレトリックである。

歴史的背景としては、イスラーム過激派が「ジハード」を宗教的義務として再解釈し、殉教=最高の名誉とする思想を広めたことがある。ビン・ラーディンはこの思想を利用し、アメリカとの対立を宗教戦争として描いた。これは本来多義的で精神的側面を持つ「ジハード」を、狭隘で暴力的な形に変質させたものである。

現代への警句として、この言葉は死を美化する思想が人間をいかに危険な行動へ駆り立てるかを示している。殉教や来世の報酬を掲げて暴力を正当化すれば、若者を中心に過激化を促し、社会に甚大な被害をもたらす。したがって、この発言は「信仰と死の美化」が結びつく危険性を警告し、宗教的価値を平和や共存に活かす必要性を訴える悪い例とすべきである。

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