「ほとんどの人は、自分が慣れ親しんだ音を聞くのが好きなのです」

オノ・ヨーコ
オノ・ヨーコ
  • 1933年2月18日~
  • 日本出身(後にアメリカ合衆国に帰化)
  • 前衛芸術家、音楽家、平和活動家、「ジョン・レノンの妻」

英文

”Most people like to hear sounds they are used to.”

日本語訳

「ほとんどの人は、自分が慣れ親しんだ音を聞くのが好きなのです」

解説

この言葉は、人間の聴覚的嗜好の保守性を指摘している。人は一般に、新奇な音や未知の音楽よりも、慣れ親しんだ響きに安心感を覚える傾向がある。それは文化的背景や日常生活の中で形作られた聴覚の習慣が影響しており、音楽の流行やジャンルの受容にも大きな役割を果たしている。

オノ・ヨーコ自身は、前衛的なサウンドアートや実験音楽を追求し、時に聴衆の拒否反応を受けてきた。その背景から、彼女は人々が「聞き慣れた音」を好む傾向を強く意識していたのである。つまりこの言葉は、自らの表現が必ずしも大衆に受け入れられない理由を説明しつつも、挑戦的な音楽の意義を裏側から示している。

現代においても、この視点は有効である。新しいジャンルや音響技術が登場しても、多くの人は最初に違和感や抵抗感を抱くが、やがて繰り返し接することで慣れ、受け入れるようになる。オノの言葉は、音楽や芸術の革新が人々の聴覚習慣を更新し、未知を既知へと変える過程を示唆しているのである。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「オノ・ヨーコ」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る