「60年代には、人々はまだ自分が属する分野をとても守っていました。アヴァンギャルドの芸術家たちはロックやポップ、ジャズを知りませんでしたし、ジャズの人々ももちろん他の音楽を知ろうとはしませんでした。彼らは皆、自分の領域を守っていたのです」

オノ・ヨーコ
オノ・ヨーコ
  • 1933年2月18日~
  • 日本出身(後にアメリカ合衆国に帰化)
  • 前衛芸術家、音楽家、平和活動家、「ジョン・レノンの妻」

英文

”In the ’60s, people were still very protective of each field that they belonged to. Avant-garde artists didn’t know about rock or pop or jazz. And the jazz people of course didn’t want to know about any other music. They were all just kind of protecting their territory.”

日本語訳

「60年代には、人々はまだ自分が属する分野をとても守っていました。アヴァンギャルドの芸術家たちはロックやポップ、ジャズを知りませんでしたし、ジャズの人々ももちろん他の音楽を知ろうとはしませんでした。彼らは皆、自分の領域を守っていたのです」

解説

この言葉は、1960年代当時の芸術や音楽のジャンル間の隔たりを指摘している。オノ・ヨーコはアヴァンギャルド芸術から出発し、その後ロックやポップと交わった人物であるため、ジャンル同士の壁を体験的に語っている。ここでの強調は、当時はまだ互いの領域を守る姿勢が強く、交流や融合が進んでいなかったという点である。

しかし、1960年代後半はまさに文化が大きく変化した時代であった。オノ・ヨーコとジョン・レノンの活動をはじめ、芸術と音楽が融合する試みが次第に広がり、ジャンルの壁を越えた表現が生まれていった。彼女の視点は、そうした変化がいかに困難であり、同時に画期的であったかを物語っている。

現代においては、ポップ、クラシック、ジャズ、電子音楽、映像芸術などが自由に交わることは当たり前となっている。オノ・ヨーコの言葉は、かつての領域意識を打ち破った芸術の革新性を理解する上で重要であり、また今の時代においても、新しい融合の可能性を探るための示唆を与えている。

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