「自らがどこへ向かっているかを知らぬ者ほど高く昇る者はいない」

- 1599年4月25日~1658年9月3日
- イングランド出身
- 軍人、政治家、清教徒革命の指導者、イングランド共和国の護国卿
英文
“No one rises so high as he who knows not whither he is going.”
日本語訳
「自らがどこへ向かっているかを知らぬ者ほど高く昇る者はいない」
解説
この名言は、無知や無目的の者がかえって大胆に突き進み、成功を収めることがあるという逆説的な真理を表している。自らの行く先を知らないがゆえに、恐れず制限なく進める者の姿が描かれている。これは時に、熟慮と慎重さがかえって行動の足かせとなることへの皮肉とも取れる。
クロムウェルの時代、イングランドは内戦と王政の崩壊という激動の中にあった。彼自身も当初は明確な青写真を持っていたわけではなく、信仰と時勢に導かれて行動する中で予想以上の地位にまで登り詰めた。そのような経験が、この言葉の背景にあると考えられる。目的の不明確さが逆に柔軟性や勢いを生むという視点は、彼の実践にも通じている。
現代でも、この言葉はスタートアップの起業家や、未経験の職に飛び込む人々に当てはまる。目的地を正確に描かずとも、行動と信念だけで結果を引き寄せる者がいる。しかし同時にこれは、制御されない力がもたらす危うさも内包しており、成功と混乱の両義的な可能性を示唆している。
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