「私はこの政務を引き受けるより、森のそばで暮らし、羊の群れを飼っていたかったと心から思う」

オリバー・クロムウェルの名言・格言・警句(画像はイメージです)
オリバー・クロムウェルの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1599年4月25日~1658年9月3日
  • イングランド出身
  • 軍人、政治家、清教徒革命の指導者、イングランド共和国の護国卿

英文

“I would have been glad to have lived under my wood side, and to have kept a flock of sheep, rather than to have undertaken this government.”

日本語訳

「私はこの政務を引き受けるより、森のそばで暮らし、羊の群れを飼っていたかったと心から思う」

解説

この言葉は、政治的権力の重圧とそれに伴う葛藤を率直に語った言葉である。クロムウェルは、護国卿という実質的な国家元首の地位にあったが、その任務がいかに困難で、個人の平穏や自由を犠牲にするものであったかをここで吐露している。田舎での慎ましい生活への憧れと、為政者としての苦悩が強く表れている。

実際、クロムウェルは決して権力欲に駆られて政権を握ったわけではないとされる。宗教的信念と国家の混乱が彼を歴史の前面に押し出したのであり、彼自身は私人としての平穏な生活を理想としていた節が多くの記録に見られる。この言葉は、そうした「為さざるを得なかった」指導者の内面を映し出す貴重な証言である。

現代においても、真に責任を持つリーダーがしばしば権力を重荷として語ることは少なくない。地位や名声よりも、信念や責任感から立ち上がった人物こそが、本物のリーダーとされる理由がこの名言には込められている。権力を望む者よりも、それを重責と感じる者こそが信頼に値するという深い洞察が、ここにある。

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