「海の名を持つ宗教が、アダルンカティフの子の宗派に勝利するであろう。嘆かれる頑迷な宗派は、アレフとアレフによって傷つけられた二人を恐れるであろう」

- 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
- フランス出身
- 医師、占星術師、詩人
英文
”The religion of the name of the seas will triumph against the sect of the son of Adaluncatif; The obstinate, lamented sect will be fearful of the two wounded by Aleph and Aleph.”
日本語訳
「海の名を持つ宗教が、アダルンカティフの子の宗派に勝利するであろう。嘆かれる頑迷な宗派は、アレフとアレフによって傷つけられた二人を恐れるであろう」
解説
この句は、ノストラダムス特有の難解な固有名詞と暗号的表現に満ちている。「海の名を持つ宗教」はしばしばカトリック教会(ラテン語 mare=海に関連)やイスラム教(地中海世界の宗教的広がり)と結び付けられることがある。「アダルンカティフの子」という表現は正体不明であり、異端的指導者あるいは象徴的な敵を指す可能性が高い。
後半の「アレフとアレフ」はヘブライ文字の最初の文字 Aleph を意味し、ユダヤ的・神秘主義的な要素を示唆している。二人の「傷つけられた者」は、宗教的対立や殉教を象徴する可能性があり、これは当時のキリスト教とユダヤ教、イスラム教との緊張関係を反映していると考えられる。
現代的に読むならば、この予言は宗教間の抗争とその勝敗を描いた寓話として理解できる。具体的な人物や事件に当てはめることは困難であるが、「海の名を持つ宗教が勝利する」という表現は、宗教が地理的・文化的広がりを武器として優位に立つことを示している。また「アレフ」という文字を通じて、神秘主義的知識と宗教的象徴の力が恐怖の源となることを強調しているのである。
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