「金銀の膨れ上がった模造品は、歓喜の後に火へと投げ込まれる。すべては負債によって費やされ、消え去る。すべての証券と債券は消滅する。土星に捧げられた第四の柱が地震と洪水で裂けるとき、人々を悩ませるが、黄金の壺が見つかり、やがて取り戻される」

- 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
- フランス出身
- 医師、占星術師、詩人
英文
”The inflated imitations of gold and silver, which after the rapture are thrown into the fire, all is exhausted and dissipated by the debt. All scrips and bonds are wiped out. At the fourth pillar dedicated to Saturn, split by earthquake and flood: vexing everyone, an urn of gold is found and then restored.”
日本語訳
「金銀の膨れ上がった模造品は、歓喜の後に火へと投げ込まれる。すべては負債によって費やされ、消え去る。すべての証券と債券は消滅する。土星に捧げられた第四の柱が地震と洪水で裂けるとき、人々を悩ませるが、黄金の壺が見つかり、やがて取り戻される」
解説
この句は、経済の混乱と自然災害が結び付けられた予言として読むことができる。「金銀の模造品」はしばしば紙幣や通貨のインフレーションを暗示すると解釈される。「負債によってすべてが消え去る」「証券と債券が消滅する」という表現は、信用崩壊や金融危機を示している可能性がある。
「土星に捧げられた第四の柱」は象徴的な表現であり、土星は伝統的に制限・困難・試練の象徴とされる。柱が「地震と洪水」で裂けるという描写は、社会秩序の崩壊や自然災害による打撃を示唆している。だがその後「黄金の壺」が見つかり「取り戻される」とあるため、最終的には富や価値の回復が訪れることを示す希望的な結末になっている。
現代的に解釈すれば、この予言は経済恐慌と再生のサイクルを寓話的に描いたものといえる。通貨の価値が崩壊し、債券や証券が無価値になるという描写は、歴史的に繰り返された金融危機に重なる。また「黄金の壺の回復」は、崩壊の後に新たな価値基準や経済秩序が再構築されることを象徴している。すなわち、これは富と信用の循環的性質を示す予言的警句とみなすことができる。
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