「反キリストは三度目にして最後の時、再び地獄の王子となるであろう…サタンすなわち地獄の王子の力によって数多の悪が行われ、世界のほぼ全ては崩壊し荒廃する。これらの出来事の前に、多くの珍しき鳥が空にて『今だ、今だ』と鳴き、しばしの後に消え去るであろう」

- 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
- フランス出身
- 医師、占星術師、詩人
英文
”The Antichrist will be the infernal prince again for the third and last time… so many evils shall be committed by the means of Satan, the infernal Prince, that almost the entire world shall be found undone and desolate. Before these events happen, many rare birds will cry in the air, ‘Now! Now!’ and sometime later will vanish.”
日本語訳
「反キリストは三度目にして最後の時、再び地獄の王子となるであろう…サタンすなわち地獄の王子の力によって数多の悪が行われ、世界のほぼ全ては崩壊し荒廃する。これらの出来事の前に、多くの珍しき鳥が空にて『今だ、今だ』と鳴き、しばしの後に消え去るであろう」
解説
この句はノストラダムス予言の中でも終末論的色彩が最も濃厚な一節である。「反キリスト」が「三度目にして最後」に現れると述べられており、しばしば解釈者たちは歴史上の暴君や独裁者(ナポレオン、ヒトラーなど)を一人目・二人目に当てはめ、第三の人物を未来の破滅的指導者と結び付けてきた。
「サタンの力によって世界が荒廃する」という表現は、単なる個人の悪行ではなく、地球規模の混乱や破局を暗示している。戦争、疫病、環境破壊など、人類文明の危機に重ねて読むことができる。また「珍しき鳥が『今だ、今だ』と鳴く」という幻想的な描写は、不吉な前兆や天変地異の象徴とされ、空を飛ぶ機械(飛行機やロケット)を指すのではないかとする近代的解釈もある。
現代的に考えるならば、この予言は人類が自らの手で招く破局の寓話と解釈できる。反キリストは必ずしも一人の人物ではなく、人間社会の中で繰り返し現れる破壊的衝動の象徴である。珍しき鳥の叫びと消失は、世界が破滅の前に発する警告を無視する人類の姿を示唆しており、これは環境問題や核兵器の脅威といった現代の課題にも通じるものである。
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