「貧困に生まれし者が、最高権力を握るであろう。彼は国を破産させる。ミラノ辺境で軍を起こし、ファエンツァとフィレンツェから黄金と民を奪い尽くす」

- 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
- フランス出身
- 医師、占星術師、詩人
英文
”Born in poverty, he will take supreme power. He will bankrupt the country. Raising an army in the Milanese marches, he will drain Faenza and Florence of gold and people.”
日本語訳
「貧困に生まれし者が、最高権力を握るであろう。彼は国を破産させる。ミラノ辺境で軍を起こし、ファエンツァとフィレンツェから黄金と民を奪い尽くす」
解説
この句は、卑しい出自から権力を握る支配者の出現を描いている。「貧困に生まれし者が最高権力を握る」という一節は、血統や伝統的権威に依らず、軍事力や野心によって台頭する人物を示唆する。歴史的には、ナポレオン・ボナパルトやイタリアの諸侯の中から台頭した独裁的指導者と関連づけられることが多い。
「国を破産させる」という表現は、戦争や浪費による財政破綻を意味し、権力者の無謀な政策が国を荒廃させることを指している。さらに「ミラノ辺境で軍を起こす」という部分は、北イタリアの軍事行動を暗示し、「ファエンツァとフィレンツェから黄金と民を奪う」という描写は、イタリア戦争やその周辺の都市国家の略奪を想起させる。
現代的に読むならば、この予言は出自に関わらず権力を得た者が、戦争と経済破綻によって国を疲弊させるという普遍的な警告を示している。都市の富と人材を奪い尽くす支配者像は、歴史を通じて繰り返し現れるものであり、ノストラダムスはその典型を象徴的に描いているといえる。
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