「ねじれた舌を持つ傭兵が、神々の聖域を略奪しに来るであろう。異端者に門を開き、かくして戦う教会をかき乱す」

ノストラダムス(画像はイメージです)
ノストラダムス(画像はイメージです)
  • 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
  • フランス出身
  • 医師、占星術師、詩人

英文

”A soldier of fortune with twisted tongue will come to pillage the sanctuary of the gods; To the heretics he will open the gate, thus stirring up the Church militant.”

日本語訳

「ねじれた舌を持つ傭兵が、神々の聖域を略奪しに来るであろう。異端者に門を開き、かくして戦う教会をかき乱す」

解説

この句は、宗教的権威の侵害と異端の勃興を描いている。「ねじれた舌を持つ傭兵」とは、言葉巧みに人々を惑わしつつ、自らの利益のために行動する人物を指す。単なる兵士ではなく、扇動者としての役割を果たす人物像が浮かび上がる。

「神々の聖域を略奪する」という表現は、教会や聖職の権威が暴力的に侵されることを示す。さらに「異端者に門を開く」という行為は、外部からの侵攻や内部の裏切りによって、伝統的教会秩序が揺らぐ状況を象徴している。これは16世紀の宗教改革期の混乱や、カトリックとプロテスタントの対立と深く関係づけられてきた。

現代的に解釈すれば、この予言は権威を破壊する扇動者の登場と、宗教や制度的秩序の不安定化を寓話的に表現している。教会を「戦う教会(Church militant)」とすることで、宗教組織が受動的存在ではなく、対抗し戦う主体となることが示される。つまりこれは、内部崩壊と外部からの挑戦が交錯するとき、権威は最も脆弱になるという普遍的な警告といえる。

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