ノストラダムス

- 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
- フランス出身
- 医師、占星術師、詩人
人物像と評価
ノストラダムス(Michel de Nostredame)は、16世紀フランスの医師・占星術師・詩人であり、『予言集(Les Prophéties)』により後世に名を残した。
彼の予言詩は、4行詩(四行詩、クァトラン)で構成され、曖昧で象徴的な言語を用いて未来の出来事を示唆するとされた。
彼の功績は主にヨーロッパにおける終末思想と予言文学の発展に影響を与えた点にある。
また、ペスト流行時の献身的な治療活動によって一時的に民衆から英雄視されるなど、医学的実績も持つ。
特にルイ14世の祖母カトリーヌ・ド・メディシスからの庇護を受け、王室占星術師としても名を馳せた。
一方で、その予言の信憑性は近代的批判にさらされており、後付け解釈や曖昧な表現が指摘される。
また、1999年人類滅亡説など、誤解やセンセーショナリズムによって彼の名はしばしば誇張されてきた。
それにもかかわらず、彼の名声は現代にまで続いている。
名言
- 「門の近くと二つの都市の中で、これまでに見たことのないような災厄が起こる。疫病の中に飢饉があり、人々は剣により追い出され、救いを求めて不滅の神に叫ぶ」
- 「人間の起源による出来事は不確かであるが、すべては計り知れぬ神の力によって規制され支配されている。我らを駆り立てるのは酔狂や狂乱の動きによってではなく、星々の影響によってである」
- 「1999年7月、天から恐怖の大王が降りてくる。アンゴルモワの大王を復活させるために。その前後の期間、マルスは幸運によって支配する」
- 「大地震は5月に起こるであろう。土星は山羊座にあり、木星と水星は牡牛座にあり、金星もまた蟹座にあり、火星は零度にある」
- 「若き男がイングランドを治めるために生まれ、死にゆく父がそれを彼に託す。父が死ぬと、ロンドンは難癖をつけ、王国は息子から取り上げられる」
- 「オーシュ、レクトゥール、ミランドにほど近い場所で、三夜にわたり大きな火が空から降る。きわめて驚嘆すべき出来事が起こり、そのすぐ後に大地が震えるであろう」
- 「月の満ち欠けが一巡する前に、大いなる学問の喪失が起こるであろう。無知なる支配者によって火と洪水が引き起こされ、それが正されるまでには長い時がかかる」
- 「キリスト教会には、アフリカでかつて起こったものを超える大いなる迫害が降りかかるであろう。そしてそれは1792年まで続き、その時に世紀の改訂が行われるであろう」
- 「スペインに非常に強力な王が現れ、陸と海をもって南方を征服するであろう。これにより害が生じ、三日月は再び低くされ、金曜日の者たちの翼は切り落とされる」
- 「卑俗な時代の到来ゆえに、私は身を引き、暗く謎めいた文によって人類の未来の変容の原因を語ることにした。とりわけ最も切迫したもの、私が感知したものについて、彼らの壊れやすい感情を刺激しない方法で」
- 「第七の名が第五の名と同じであるとき、大いなる破滅の行為の周期が訪れる。そのとき、第三のさらに大いなる者、戦を好む異邦の者がパリを奪い、プロヴァンスもそれを救えないであろう」
- 「正しき者の血がロンドンに求められ、66年に火によって焼かれる。古き貴婦人はその高き座から落ち、同じ宗派の多くが殺されるであろう」
- 「海の軍勢が都市の前に立ちふさがり、その後短い間通り過ぎるであろう。大いなる市民の犠牲が地を守っているからである。艦隊は戻り、偉大なる紋章は取り戻される」
- 「地の中心からの地震のような火が、新しい都市の周囲に震動を引き起こすであろう。二つの大いなる岩が長く戦い、その後アレトゥーサが新たな川を赤く染めるであろう」
- 「王国の精神がその防衛を弱体化させる。民は王に反旗を翻す。新たな和平が結ばれるが、聖なる法は衰退する。パリはかつてないほどの窮地に立たされるであろう」
- 「ドイツにおいて新たな宗派が生まれ、古代の異教の時代をよみがえらせるであろう」
- 「海の名を持つ宗教が、アダルンカティフの子の宗派に勝利するであろう。嘆かれる頑迷な宗派は、アレフとアレフによって傷つけられた二人を恐れるであろう」
- 「まことに、予言の世襲の賜物は私と共に墓に入るであろう」
- 「長きにわたり、私は多くの予言を行ってきた。遠い先の出来事を予め告げ、その場所を特定して示してきた。それらすべては神の力と霊感によって成し遂げられたものであると認める」
- 「出来事の完全なる知識は、神の霊感なくして得られるものではない。すべての予言的霊感は、まず創造主たる神からの根源的な力を受け、次に幸運と自然から力を得るのである」
- 「現在の時代は過去とともに、大いなるジュピター信奉者によって裁かれるであろう」
- 「イングランドにおいて、王家の血を持たぬ者が支配するであろう。二十か月の間彼は統治し、二十か月の間その地を搾り取る。その後、彼の終わりは急速に訪れる」
- 「ラテンの君主の死に際して、援助と支援を受けて支配する者が、輝かしき火を燃やすであろう。共和国の戦利品は分割され、大胆な夢は消え去る」
- 「金銀の膨れ上がった模造品は、歓喜の後に火へと投げ込まれる。すべては負債によって費やされ、消え去る。すべての証券と債券は消滅する。土星に捧げられた第四の柱が地震と洪水で裂けるとき、人々を悩ませるが、黄金の壺が見つかり、やがて取り戻される」
- 「大帝国は四肢を裂かれるように引き裂かれる。四百年以上にわたり全能であったその国は、奴隷の出自から来た黒き者に大いなる力を与えるであろう」
- 「見せかけの自由が至るところで宣言されるであろう」
- 「大いなるヒュルカニアのサテュロスと虎が海の民に贈り物を差し出す。カルマニアから艦隊の長が出立し、ティレニアのフォカイア人の地に上陸するであろう」
- 「四十五度の地で空が燃え上がる。火は大いなる新しき都市に迫り、瞬く間に散らばる大いなる炎が立ち上がる。そのとき、人はノルマン人から証拠を得ようとするであろう」
- 「ローマとアネマルクの王ヘラクレス、三度にわたり“ド・ゴール”の名を持つ者が導くだろう。イタリアと聖マルコの地は震え、第一の君主はすべての上にその名を馳せる」
- 「鋼鉄の魚から大戦争が勃発するであろう。飛ぶ火の機械、ロブスター、バッタ、蚊のごときものたち。大規模な攻撃は森の中で撃退され、ドイツにおいて子らはもはや従順ではなくなる」
- 「狼が入り込む都市において、敵はすぐそばに迫るであろう。異国の軍勢が大国を荒らし、同盟軍が山々と国境を越えて進軍する」
- 「四十五の歩みにおいて空が燃え上がる。火は大いなる新しき都市に迫り、瞬く間に細く大きな炎が立ち上がる。その時、人はノルマン人を試そうとするであろう」
- 「ねじれた舌を持つ傭兵が、神々の聖域を略奪しに来るであろう。異端者に門を開き、かくして戦う教会をかき乱す」
- 「メディア、アラビア、アルメニアの地において、二つの大軍が三度集結する。アラクサス川のほとりに陣取る軍勢は、大スレイマンの地において敗れるであろう」
- 「反キリストは三度目にして最後の時、再び地獄の王子となるであろう…サタンすなわち地獄の王子の力によって数多の悪が行われ、世界のほぼ全ては崩壊し荒廃する。これらの出来事の前に、多くの珍しき鳥が空にて『今だ、今だ』と鳴き、しばしの後に消え去るであろう」
- 「指導者の急死が変化をもたらし、別の人物が指導者となるであろう。やがて若き男が高位に就くが、それは遅すぎる。陸と海において彼は恐れられるであろう」
- 「フランコはカスティーリャから軍を率いて来るであろう。大使が抗議し、分裂が生じる。リベラの兵もその軍に加わる。大いなる人物は湾への入場を拒まれるであろう」
- 「神の感情を装った偽りの怒りによって、大いなる者の妻はひどく害されるであろう。裁きを行う者たちは、その教義を断罪しようとし、犠牲者は無知なる民衆のために犠牲とされる」
- 「武器も炎も成し得なかったことが、会議における甘き言葉によって成し遂げられるであろう」
- 「まずフランスに、次にルーマニアに――陸と海を越えてイギリスとパリへ。その偉大な同盟により驚くべき事業が成し遂げられる。暴虐なる者はロレーヌを失うであろう」
- 「貧困に生まれし者が、最高権力を握るであろう。彼は国を破産させる。ミラノ辺境で軍を起こし、ファエンツァとフィレンツェから黄金と民を奪い尽くす」
- 「遅かれ早かれ、汝らは大いなる変化を目にするであろう。恐ろしき惨禍と復讐が訪れる。月がその天使に導かれるように、天は天秤へと近づくからである」
- 「一人の平凡な兵士が帝国を築くであろう。だがついには運命に行き当たり、大いなる岩へと流刑される」
- 「ディアナとマーキュリーのすべての銀にもかかわらず、その像は湖で発見されるであろう。新しき粘土を探す彫刻家のために、彼とその民は黄金にあふれるであろう」
- 「ヨーロッパ西方の奥地に、貧しき人々から一人の子が生まれるであろう。彼はその舌によって大軍を魅了し、その名声は東方の地にまで広がるであろう」
- 「ローザンヌから大いなる悪臭が立ちのぼるが、その原因は分からないであろう。遠き地から来た人々は追放され、空に火が見え、異国の国は敗北するであろう」
- 「第三の月、太陽が昇るとき、猪と豹が火星の野で戦う。疲れた豹は天に目を上げ、太陽の周りで戯れる鷲を見るであろう」
- 「尊き教皇の時が尽きたとき、年配のローマ人が選ばれるであろう。彼は長くその座にあったにもかかわらず、善行によってその玉座を汚したと言われるであろう」
- 「ハンニバルの地獄の神々によって甦らされる者が人類の恐怖となる。過去においてもこれ以上の恐怖も惨禍もなかったほどの苦難が、バベルを通してローマ人に訪れるであろう」