「偉大な過去を背景に持っている国民は勢いのある親分を控えた個人と同じ事で、何かに付けて心丈夫である」

- 1867年2月9日~1916年12月9日(49歳没)
- 日本出身
- 小説家、評論家、英文学者
原文
「偉大な過去を背景に持っている国民は勢いのある親分を控えた個人と同じ事で、何かに付けて心丈夫である」
解説
この言葉は、偉大な歴史や功績を持つ国民は、それを精神的な支えとして安心感や自信を得るという考えを述べている。勢いのある親分を後ろ盾に持つ個人が心強く振る舞えるように、歴史的遺産や誇り高い過去は、国民全体に心理的安定と勇気を与える。
背景には、夏目漱石の歴史意識と国民性の関係への洞察がある。明治期の日本は、近代国家としての自信を模索する中で、西洋諸国の長い歴史や文化的蓄積に圧倒される場面が多かった。漱石は、歴史を持つことが単なる過去の誇示ではなく、現在の行動や精神的態度を支える力になることを理解していた。
現代においても、この視点はナショナル・アイデンティティや文化的自信に通じる。例えば、長い歴史や文化を背景に持つ国は、外交や国際競争においても心理的優位に立ちやすい。また、個人においても、自らのルーツや過去の実績が自己肯定感や行動力を高める。この言葉は、過去の価値を生きた力に変える重要性を示している。
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