「もし俺がソニー・リストンを初回1分49秒でノックアウトするなんて言ったら、入場料収入に響くだろうな」

モハメド・アリの名言
モハメド・アリの名言
  • 1942年1月17日~2016年6月3日
  • アメリカ合衆国出身
  • プロボクサー、社会運動家、人道主義者
  • ヘビー級チャンピオンとして活躍し、「蝶のように舞い、蜂のように刺す」の名言で知られる。リング外でも公民権運動や反戦活動に関わり、スポーツと社会正義の両面で世界的な影響を与えた。

英文

”If I said I would knock out Sonny Liston in 1 minute and 49 seconds of the first round, that would hurt the gate.”

日本語訳

「もし俺がソニー・リストンを初回1分49秒でノックアウトするなんて言ったら、入場料収入に響くだろうな」

解説

この言葉は、モハメド・アリがボクサーとしての自信をユーモアと商業感覚を交えて語った名言である。ここでの「the gate」とは試合の入場料収入を意味し、試合が早く終わってしまうことを事前に予告すれば観客の期待感が削がれてしまい、売上に悪影響を及ぼすという、興行的な視点が込められている。アリは、単なるアスリートではなく、試合そのものを演出する「興行の天才」でもあった。

アリはしばしば試合前に予言的な発言を行い、それを実現させることで話題を呼んだ。「何ラウンドで倒す」といった発言も彼のパフォーマンスの一環であり、その裏には観客を魅了するための計算された戦略があった。この言葉にも、勝利を確信しつつ、「試合は予測不能である」という魅力を壊さずに観客を惹きつけようとする演出者としての姿勢が現れている

この名言は、スポーツが単なる競技にとどまらず、エンターテインメントやビジネスの要素を持つことを鮮やかに示している。アリは、リングの中でも外でも人々の関心を集めることを心得ており、その言葉と行動が一体となって「アリという物語」を作り出していた。勝敗を超えて観客の記憶に残る存在とは何かを考えさせる、深い洞察を含む一言である

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