「私が恐れているのは…ガンディーである。彼は頭脳明晰で、常に私を悪者にしようとする。私は常に警戒し、気を抜かずにいなければならない」

- 1876年12月25日~1948年9月11日(71歳没)
- パキスタン出身
- 政治家、弁護士、パキスタン建国の父、初代総督
英文
”What I am afraid of is… Gandhi. He has brains and always tried to put me in the wrong. I have to be on guard and alert all the time.”
日本語訳
「私が恐れているのは…ガンディーである。彼は頭脳明晰で、常に私を悪者にしようとする。私は常に警戒し、気を抜かずにいなければならない」
出典
出典不詳(編集中)
解説
この言葉は、ジンナーがガンディーとの政治的対立における緊張感を率直に吐露したものとされる。両者はともにインド独立運動の指導者であったが、その方法や理念に大きな違いがあった。ガンディーは非暴力・不服従運動を掲げ、大衆を動員するカリスマ的指導者であったのに対し、ジンナーは法的手段と政治交渉を重視する現実主義者であった。そのため、ジンナーはガンディーの影響力に対して常に警戒心と競争意識を持っていた。
歴史的背景として、ガンディーが国民会議派の大衆支持を集める中で、ジンナーはムスリムの利益が多数派によって圧倒されることを危惧していた。彼の言葉には、ガンディーの頭脳と大衆動員力を認めつつも、それが自らの政治的立場を脅かすものであるという複雑な評価が表れている。この認識がやがて「二民族理論」の確立とパキスタン独立運動の推進につながったといえる。
現代においても、この言葉は政治におけるライバル関係の現実を浮き彫りにしている。相手の知性や能力を認めながらも、自らの理念や支持基盤を守るためには警戒を緩めてはならない。ジンナーの発言は、政治的競争においてリーダーが直面する緊張と覚悟を示しており、対立する思想の狭間で国家の未来を形作る指導者の葛藤を伝えている。
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