「夜の思想から見ると昼の思想から見るとで同一の事相が別様の面目を呈して来る」

森鴎外の名言・格言・警句(画像はイメージです)
森鴎外の名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1862年2月17日~1922年7月9日(60歳没)
  • 日本出身
  • 小説家、評論家、翻訳家、軍医

原文

「夜の思想から見ると昼の思想から見るとで同一の事相が別様の面目を呈して来る」

解説

この言葉は、同じ出来事や状況でも、見る時間や心理状態によって感じ方や評価が変わることを述べている。「夜の思想」とは、静寂や孤独、あるいは感傷的な雰囲気の中で生まれる思考を指し、「昼の思想」は、活動的で現実的な日中の視点を表す。

歴史的にも、多くの文学者や思想家は夜間の思索に特別な意味を見出してきた。夜は感情や想像力が高まり、物事がより深刻に、あるいは幻想的に映る。一方、昼になると理性や社会的規範が働き、同じ事柄がより現実的かつ合理的に見える。このギャップは、恋愛や芸術、人生の選択など、多くの場面で表れる。

現代でも、人は夜に決断したことを朝に見直して考え直すことがある。この言葉は、人間の判断や感情は固定的ではなく、環境や時間によって揺らぐという事実を鋭く捉えており、物事を多角的に考える必要性を示している。

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