「裸を見せればエロだと思ってる人がずいぶんいるけども、それは粗末な人生を送っている人だなあと思います。エロティシズムというのは、そういうんじゃないと思いますね」

- 1941年1月5日~
- 日本出身
- アニメーション監督、映画監督、脚本家、スタジオジブリ共同創設者
原文
「裸を見せればエロだと思ってる人がずいぶんいるけども、それは粗末な人生を送っている人だなあと思います。エロティシズムというのは、そういうんじゃないと思いますね」
出典
解説
この言葉は、宮崎駿がエロティシズムの本質について語ったものである。裸を描けばそれだけでエロになると考えるのは浅薄であり、そうした発想は人生経験や感性の乏しさを露呈しているという批判が含まれている。つまり、本当のエロティシズムは外見ではなく感情や関係性の中に宿るという視点が明確に示されている。
宮崎駿の作品には露骨な描写は少ないが、人間の距離感や視線、沈黙の瞬間などを通して繊細な情緒が描かれる。それこそが彼の考えるエロティシズムであり、生々しい性表現とは異なる、精神性に根ざした感覚である。時代背景として、映像表現が刺激を過剰化させてきた風潮への批判も込められている。
現代のメディアでは身体の直接的な描写が容易に行われるが、この名言は人間の関係性の奥行きこそが真のエロティシズムであると教えている。感情や視線、思いのすれ違いの中にこそ、描くべき人間の深みがある。宮崎駿の言葉は、表現の本質を問い直し、創作者に対して成熟した感性を求める強いメッセージとなっている。
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