「イエス・キリストについてはどうか。彼は理想主義者の先駆者であり、社会主義者の先駆者であったと私は言う」

- 1931年3月2日~2022年8月30日(91歳没)
- ソビエト連邦(ロシア)出身
- 政治家、第8代ソビエト連邦共産党書記長・初代かつ最後のソ連大統領
英文
”What about Jesus Christ? I say that he was a precursor of idealists; a precursor of socialists.”
日本語訳
「イエス・キリストについてはどうか。彼は理想主義者の先駆者であり、社会主義者の先駆者であったと私は言う」
解説
この言葉は、ゴルバチョフが宗教的人物を歴史的・思想的視点から再解釈したものとして注目される。彼は無神論者であったが、イエス・キリストを純粋に宗教的存在としてではなく、人類の理想を追求した人物として評価した。ここで語られる「理想主義者」「社会主義者の先駆者」という表現は、キリストの説いた平等や博愛の理念を、近代の社会思想と結びつけたものである。
時代背景として、ソ連は長らく宗教を否定してきたが、ゴルバチョフの時代には信教の自由が部分的に認められ、社会の中で宗教の存在が再び可視化されていた。ゴルバチョフは個人として無神論を貫きつつも、宗教の持つ倫理的・社会的価値を肯定的に捉えた。この発言はその柔軟な態度を示すものである。
現代において、この言葉は宗教と社会思想の接点を考える視点を与える。宗教的教えはしばしば社会運動や理想追求の原動力となり得る。イエスを社会主義的理想の先駆者と捉える見方は、信仰を超えて普遍的価値を見いだそうとする試みであり、宗教と世俗の対立を超えた理解の可能性を示している。
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