「時には誰かと顔を突き合わせていても、その顔が見えないことがある」

ミハイル・ゴルバチョフ
ミハイル・ゴルバチョフ(画像はイメージです)
  • 1931年3月2日~2022年8月30日(91歳没)
  • ソビエト連邦(ロシア)出身
  • 政治家、第8代ソビエト連邦共産党書記長・初代かつ最後のソ連大統領

英文

”Sometimes when you stand face to face with someone, you cannot see his face.”

日本語訳

「時には誰かと顔を突き合わせていても、その顔が見えないことがある」

解説

この言葉は、ゴルバチョフが人間関係や国家間関係における近視眼的な視点を比喩的に表現したものである。あまりに近くにいるために相手の全体像を把握できず、本質を見失うことがあるという指摘である。これは個人同士の関係だけでなく、外交や政治における相互理解の困難さにも通じる。

歴史的背景として、冷戦時代の米ソ関係は長らく敵対的なイメージに覆われていた。互いに向き合っていながらも、相手の本当の姿や意図を理解できなかった状況が続いていた。ゴルバチョフは対話を重視し、レーガンやブッシュとの首脳会談を通じて、顔の見えなかった相手を理解する努力を進めた。この言葉は、そうした経験の中で生まれた洞察とも考えられる。

現代においても、この名言は認識の限界と理解の必要性を示している。人間関係においても国際関係においても、距離をとって客観的に相手を見る視点が欠ければ、誤解や対立を深めることになる。ゴルバチョフの言葉は、相手を正しく理解するためには視点を変えることが必要であるという普遍的な教訓を伝えている。

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