「政治指導者たちは依然として武力によって物事を解決できると考えているが、それではテロリズムは解決できない。遅れた状態こそがテロの温床であり、我々が戦わなければならないのはそこなのだ」

- 1931年3月2日~2022年8月30日(91歳没)
- ソビエト連邦(ロシア)出身
- 政治家、第8代ソビエト連邦共産党書記長・初代かつ最後のソ連大統領
英文
”Political leaders still think things can be done through force, but that cannot solve terrorism. Backwardness is the breeding ground of terror, and that is what we have to fight.”
日本語訳
「政治指導者たちは依然として武力によって物事を解決できると考えているが、それではテロリズムは解決できない。遅れた状態こそがテロの温床であり、我々が戦わなければならないのはそこなのだ」
解説
この言葉は、ゴルバチョフがテロリズムの根本原因について語った重要な指摘である。彼は軍事力によるテロの鎮圧が短期的な効果しか持たず、問題の解決にはならないと強調した。そして、社会的・経済的な遅れや不平等こそがテロの温床であり、それを克服することが必要だと述べている。
歴史的背景として、この発言は冷戦後の世界秩序の中で理解できる。1990年代以降、国際社会は中東や中央アジアを中心に新しい形のテロリズムに直面した。ゴルバチョフは、対テロ戦争のような軍事偏重のアプローチに懐疑的であり、教育、経済発展、人権の保障といった根源的な取り組みが欠かせないと考えていた。この見解は、彼の国際協調主義とも結びついている。
現代においても、この名言は極めて示唆的である。テロは軍事作戦だけでは根絶できず、格差や社会的排除を解消する努力が不可欠である。ゴルバチョフの言葉は、短期的な武力よりも長期的な社会改革こそが真の解決につながるという、持続可能な安全保障の視点を与えている。
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