「レーガンについて最も重要なことは、彼の反共主義と、ソ連を『悪の帝国』と見なすタカ派としての評判であったように思える」

ミハイル・ゴルバチョフ
ミハイル・ゴルバチョフ(画像はイメージです)
  • 1931年3月2日~2022年8月30日(91歳没)
  • ソビエト連邦(ロシア)出身
  • 政治家、第8代ソビエト連邦共産党書記長・初代かつ最後のソ連大統領

英文

”It seems that the most important thing about Reagan was his anti-Communism and his reputation as a hawk who saw the Soviet Union as an ‘evil empire.’”

日本語訳

「レーガンについて最も重要なことは、彼の反共主義と、ソ連を『悪の帝国』と見なすタカ派としての評判であったように思える」

解説

この言葉は、ゴルバチョフがアメリカ大統領ロナルド・レーガンをどのように認識していたかを示している。レーガンは冷戦後期に強硬な反共姿勢を打ち出し、特にソ連を「悪の帝国」と呼んだことで知られる。ゴルバチョフは、レーガンのイメージを決定づけたのは反共主義と強硬派としての立場であったと述べている。

歴史的背景として、1980年代初頭の米ソ関係は極度に緊張していた。レーガン政権は軍拡を進め、戦略防衛構想(SDI)などを打ち出したことで対立は一層深まった。しかし、その後ゴルバチョフとの対話を通じて米ソ関係は改善に向かい、最終的には冷戦終結の道が開かれた。この言葉は、レーガンを一面的に評価するものの、彼の姿勢が冷戦構造を揺さぶる要因ともなったことを示唆している。

現代において、この名言は指導者のイメージと実際の役割の乖離を考える手がかりとなる。レーガンは「悪の帝国」発言でタカ派的イメージを強めたが、同時にゴルバチョフとの交渉を通じて冷戦を終結させる和平の担い手ともなった。ゴルバチョフの言葉は、指導者の評価が単純なラベルでは語れないことを示している。

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